1.基本事項の確認

まずはじめに,心理学の統計解析でよく使われるいくつかのことばとその意味を説明する。できれば覚えておいてほしい。

1.1 尺度水準

尺度の水準
特徴
目的
名義尺度
  • 単なるレッテルや記号として数字を用いている
  • 同一のものや同種のものに同じ記号を割り当てる
  • 同一性を示す
等価の決定
(分類)
(命名)
(符号化)
学籍番号
電話番号
背番号
など
順序尺度
  • 測定値間の大小関係のみを表す
  • 大小や高低などの順位関係は明らかだが,その「差異」は表現しない
  • 同一性・順序性を示す
大小関係を決定する
(順序づけ)
成績の順位
など
間隔尺度
  • 順位の概念の他に,「値の間隔」という概念が加わる
  • 大小関係だけでなく,その差や和にも意味がある
  • 同一性・順序性・加法性を示す
間隔または差の等価性を決定する
(等間隔なめもりづけ)
温度(摂氏,華氏)
知能指数
テストの得点
など
比率尺度
(比例尺度)
  • 原点0(ゼロ)が一義的に決まっている
  • 測定値間の倍数関係(比)を問題にすることが可能
  • 間隔尺度に原点を加えたもの
  • 同一性・順序性・加法性・等比性を示す
比率の等価法を決定する
(絶対原点からの等間隔なめもりづけ)
長さ
重さ
絶対温度
など

1.2 「質的データ」と「量的データ」

質的データ(定性データ)
量的データ(定量データ)
  • 対象の属性の性質や内容を示す
  • 数量という概念がない
  • ことばや文字で表現されている
  • 数量的に表現しにくい,また表現しても意味がない
  • 名義尺度や順序尺度から得られる
  • 対象の属性を数量によって示す
  • 数字や数値で表現されている
  • ある種の基準を設定して,属性の特徴を計量できるものにして表現
  • 数字で表現できない現象や,データとして収集することが不可能な場合がある
  • 間隔尺度や比率尺度から得られる

1.3 「離散変量」と「連続変量」

原因
結果
主な用途
独立変数
従属変数
  • 実験計画などで用いられる
  • 独立変数を操作して,従属変数の測定をする
  • 統制変数を設定することがある
説明変数
あるいは
予測変数
基準変数
あるいは
目的変数
  • 多変量解析などで用いられる
  • 外的基準(予測の判別の対象となる基準)の有無によって使用可能な他変量解析の方法が異なる

1.4 統計的に有意

1.5 有意水準は「危険率」ともいう

<統計的検定がおかす誤りのタイプ>

 
帰無仮説が本当は
 正しいとき 
 誤りのとき 





 棄却した 
 第1種の誤り 
α
有意水準
危険率
 正しい決定 
1-β
 採択した 
 正しい決定 
1-α
 第2種の誤り 
β

1.6 自由度

カテゴリー1 カテゴリー2 合計値
標本1    
カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 合計値
標本1      
カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 合計値
標本1      
標本2      
標本3      
標本4      
合計値

 

 

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